特徴を知ることでミスが減らせる、バンス角について
皆さんはゴルフクラブの「バンス」とは何のことかご存知ですか?
バンスとはヘッドを接地した際にできる地面とクラブのソール部の角度のこと。
上の画像のようにゴルフクラブのヘッドのソールの地面方向に出っ張っている部分のことです。
バンスが重要視されるのはゴルフクラブの中でもアプローチショットやバンカーショットで使うウェッジです。
ゴルフ初心者はアプローチなどで地面を叩いてしまうミスショット「ざっくり」や「チョロ」「トップ」を出してしまいがちですよね。
バンスに角度(バンス角)がついていることで、「ざっくり」のミスを出にくくしてくれるんです。
本記事ではそんなバンス角についてわかりやすくご紹介します。
1 そもそもバンスとは?
バンスと呼ばれているアイアンのヘッドを接地した際にできる地面とクラブのソール部の角度の事です。
クラブでいうとヘッドのソールの地面方向に出っ張っている傾斜部分のことです。
そんなバンスはざっくりやダフったときにソールを滑らせたり、バンカーでは砂にヘッドがもぐるのを防ぎボールを出しやすくしてる役割をしています。
このバンス角が大きい程バンカーショット時にクラブが潜りにくくなるため、サンドウェッジにとても大切な要素です。
サンドウェッジをはじめとしたさまざまな角度のウェッジに必須のバンス角。
しかしただ単にバンス角が大きくなればいいということではありません。
バンスの角度が大きくなればなるなるほどヘッドが砂に跳ね返ってトップやホームランが出やすくなることがあるため、ショットが難しくなります。
反対にバンス角が小さいとヘッドが潜りやすくなって砂を叩く可能性が高いのがポイント。ボールに力が伝わらず、バンカーからの脱出が困難になるんです。
アプローチが苦手な方やバンカーから一発で出ないなんて方は、バンスのあるサンドウェッジを使うことでミスを減らせます。
反対にバンスが少ない場合はテクニックが使いやすく、上から入れたり下から入れたりとコントロールができるんです。さらに高い球や低い球などの打ち分けがしやすくなるのも特徴の一つ。
2 よく聞くバンス角って何?
ウエッジのタイプによってバンスの角度は異なります。
そんなバンス角は大きく分けて以下の3種類。
- 角度が大きい「ハイバンス」(下への出っ張りが大きい)
- 角度が小さい「ローバンス」(下への出っ張りが小さい)
- 2つの中間「ミドルバンス」
ハイバンスは12°以上、ローバンスは6°以下、ミドルバンスはその中間と言われています。
バンス角があることでソールの反発力が増すのがポイント。バンカーショットで砂を飛ばす「エクスプロージョンショット」は、バンス角のおかげで打つことができるんです。
さらにスイング中にボールの手前からクラブが入った際のダフり軽減や、リーディングエッジが地面に刺さってしまうザックリを防ぐ役割も。
広いバンスはエクスプロージョンを始めとしたバンカーショットが簡単に打てることや、ショートゲームでのミスショットを減らせるなど様々なメリットがあります。
アプローチが苦手でダフリが怖いという方はハイバンスに加え、ソールの幅が長くインパクトの際に地面に当たる部分の面積が大きいものを選ぶといいでしょう。
一方アプローチが得意でフェースを開いて使いたいという方アプローチでトップしてしまうミスが多い方は、ソールのトレーリングエッジ側にグラインドが入った形をしているウェッジも選択肢に入れてみてください。
ツアープロはこのタイプを使うことが多く、フェースを開いたときにバンスが邪魔をしないのがメリットです。
3 自分にあったバンス角を選ぶ
ゴルフを始めて間もない方を除くとクラブセッティングでウェッジを2本ないし3本キャディバッグに入れる時代ですが、腕前やウェッジの使い方とバンスがマッチしていないとスコアに悪影響を与えてしまうことも…。
どんなミスが多く出ているかを見極め、自分にあったバンス角を選んでみましょう。
ザックリが多い方は角度が大きいハイバウンスものを。トップのミスが多い方はローバウンスを選ぶのが良いでしょう。
3-1 ハイバウンス(12~16度くらい)の特徴
ハイバンスのウエッジはソールからの反発力が増すため、バンカーにおいて使いやすいと言われています。
バンスのでっぱりが大きいため、バンカーショットにおいてクラブフェースを開かなくてもバンスから砂に着地させやすいんです。
ハイバンスのウエッジはダフりやザックリに強くなるためミスに強く、安定感が生まれます。
一般的なアイアンのように構えることでリーディングエッジが浮き、バンスの出っ張りが砂にフェースが潜ってしまうのを防いでくれるんです。
少しダフってもエクスプロージョンショットが打てるため、1発で脱出しやすくなります。
ゴルフ初心者には14°くらいのウェッジがおすすめです。
こんなゴルファーにおすすめ
- バンカーで何度も叩いてしまう
- ハンドファースが強く、ボールを右寄りに置いている人
- ダフりが出やすい人
ハンドファースでの構えが強いゴルファーやボールの手前を打ちやすい方には、地面に刺さりづらくなるバウンスの角度が大きいものがおすすめです。
3-2 ローバウンス(0〜6度)の特徴
バンスのでっぱりが小さいローバンスのウェッジウェッジの特徴はライに対して自由に構えられる操作性とコントロール性に優れているというところです
またソールを開くことでバンス角を自在に変化させられるのもポイント。バンカーやラフでも状況に応じて適切なバンス角を設定して打つことができます。
しかしテクニックが伴わないとすべてがデメリットとなってしまうんです。
冬場に芝が枯れて薄いところや芝の無いベアグラウンドではインパクトでバンスが邪魔になるので極力無くし、フェースにボールが直接当たりやすいウェッジが良いでしょう。
こんなゴルファーにおすすめ
- テクニックを使いたい人
- ドライバーのようにY字で構え、ボールを左寄りに置く人
- アプローチでトップが多く出てしまう人
- バンカーが好きな人
ゴルフでヘッドを自在に操れると聞くとプロや上級者向けのようにも思えるローバンス。
しかし初心者でもドライバーのように左足側にボールを寄せて打てる方は、バンスが小さくてもヘッドが滑ってくれるのでおすすめです。
まとめ
今回はゴルフのバンスについてご紹介しました。
そもそもバンスとはアイアンのヘッドを接地した際にできる地面とクラブのソール部の角度のこと。
バンス角の特徴を知ることでヘッドが弾かれてトップでグリーンオーバー、地面に突き刺さってダフるなどのミスを減らすことができます。
クラブセッティングの中で2~3本あるウェッジの使い方でバンカー用にはバンス角が多めな入バンスに、ランニングアプローチ用はバンス角を小さくしてローバンスになどとウェッジごとにバンス角の調整して自分にあったバンス角を選ぶとアプローチなどの上達にも繋がり、スコアも伸ばせることでしょう。
クラブを選ぶ際はぜひ本記事を参考にしてみてください。