夏芝に負けない!夏芝攻略のための傾向と対策(ラフ・アプローチ・グリーンの打ち方を解説)
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春や秋と同じように打っているはずなのに、夏になるとラフから思ったように飛ばない。
逆に、「軽いラフだったのに予想以上に飛んでグリーン奥まで行ってしまった」という経験はありませんか?
グリーン周りでも、普段なら問題なく打てるアプローチでクラブが芝に引っかかり、ザックリやトップが出てしまうことがあります。
こうした夏特有のミス、原因は夏芝による可能性大です。
夏は芝の生育が活発になる時期です。
特にラフは長く、密になりやすく、ボールの沈み方や芝の抵抗によってショットの難易度が大きく変わります。
夏のラフでは、まずボールが芝の上に浮いているのか、中に沈んでいるのかを確認することが重要とされています。
つまり、夏ゴルフで大切なのは「芝に負けないスイング」を覚えることはもちろんですが、芝の状態を見て、その場に合ったクラブ・狙い方・打ち方を選ぶという状況把握と選択も大切になります。
この記事では、ゴルフ初心者から中級者に向けて、夏芝の特徴、夏ラフの打ち方、深いラフからの脱出方法、フライヤーへの注意、アプローチやグリーンで意識したいことまで詳しく解説します。
さらに後半では、シミュレーションゴルフを使って夏のラウンドに備える練習方法も紹介します。
夏芝とは?夏になるとゴルフ場の芝はどう変わる?
「夏芝」という言葉は、厳密には暖かい時期に生育が活発になる暖地型の芝を指すことがありますが、ゴルファー同士の会話では、夏場に元気になった芝や深く伸びたラフをまとめて「夏芝」と表現することもあります。
日本のゴルフ場では芝種やコース管理によって状態が異なるため、夏になればすべてのコースが同じ状態になるわけではありません。
ただし夏場は、ラフの芝が長く、密度も高く、葉が長くなります。
ゴルファーにとって問題になるのは、芝がクラブヘッドに与える抵抗です。
フェアウェイではクラブヘッドからボールまで比較的障害物が少ないのに対して、深いラフではインパクト前に芝がクラブヘッドやネックへ触れます。
その結果、
- ヘッドスピードが落ちる
- フェースの向きが変わる
- ボールにクリーンに当たりにくくなる
- 飛距離が落ちる
- 左右へのミスが増える
といったことが起こりやすくなります。
夏芝攻略では、まず「ラフに入った」という事実だけを見るのではなく、ボールがどんな状態で止まっているかを見ることが重要です。
夏芝でゴルファーが苦戦しやすい5つの理由
1.芝の抵抗でクラブが抜けにくい
夏の深いラフでは、インパクト前から芝がクラブに絡みます。
フェアウェイでは問題なく振れるクラブでも、ラフでは芝の抵抗によってヘッドスピードが落ちたり、インパクトでフェースが安定しにくくなったりします。
「いつも通り振ったのに全然飛ばなかった」という場合、スイングではなくライそのものが原因ということもあります。
2.ボールが沈むとクリーンに当てにくい
ボールが芝の根元近くまで沈んでいると、ボールを直接打つ前に大量の芝へクラブが当たります。
当然、フェアウェイと同じようには飛びません。
ここで無理に長いクラブを持つと、芝の抵抗がさらに大きくなり、ボールがほとんど前へ進まないこともあります。
3.クラブフェースとボールの間に芝が入りやすい
ラフでは、フェースとボールの間に芝や水分が入りやすくなります。
そのため、普段と同じようなインパクトでもスピン量や打ち出し条件が変わる可能性があります。
4.フライヤーで予想以上に飛ぶこともある
夏ラフで厄介なのが「飛ばない」だけではないことです。
ボールが比較的浮いているライでは、フェースとボールの間に芝が入ることでスピンが減少し、通常より飛距離が出る「フライヤー」が起こる場合があります。
つまり夏ラフには、
深く沈んで飛ばないライと、浮いていて飛びすぎるライの両方がある
ということです。
5.グリーン周りのアプローチも難しくなる
グリーン周りの芝が強くなると、短いアプローチでもヘッドが芝に負けやすくなります。
特に「少しだけキャリーさせたい」という小さな振り幅では、インパクトで緩んでしまうとザックリの原因になります。
夏芝攻略はアイアンショットだけではなく、ショートゲームにも関係してくるのです。
夏のラフに入ったら、まずボールの「沈み具合」を見る
ラフにボールが入ると、多くの人は最初に残り距離を確認します。
しかし夏ラフでは、その前にやるべきことがあります。
それがライの確認です。
大きく分けると、次の3段階で考えるとわかりやすいでしょう。
芝の上にボールが浮いている
ボールの大部分が見えていて、芝の上部に乗っているような状態です。
比較的打ちやすい一方で、フライヤーやクラブがボールの下をくぐるミスには注意が必要です。
ボールが半分ほど沈んでいる
芝の抵抗をある程度受ける状態です。
残り距離だけで番手を決めず、通常よりロフトのあるクラブを選ぶことも考えます。
ボールがほとんど見えないほど沈んでいる
この状態では「グリーンを狙えるか」よりも「確実にラフから出せるか」を優先したほうが安全です。
例えば残り150ヤードでも夏の場合はライによってクラブ選択がまったく変わります。
距離計を見る前にボールを見る。
これだけでも夏芝での大きなミスは減らしやすくなります。
ボールが浮いている夏ラフの打ち方
ボールが芝の上に浮いている場合、基本的には通常のショットに近い感覚で打てます。
ただし注意したいのが、クラブヘッドの高さです。
ボールが地面より高い位置にあるのに、いつも通りソールを地面へ置いて構えると、ヘッドがボールの下をくぐる「ダルマ落とし」のようなミスが出ることがあります。
少しクラブを浮かせ、ボールの高さに合わせて構えるとコンタクトしやすくなります。
そして、もうひとつがフライヤーです。
ライが良く見えるからといって、いつもの番手でピンを直接狙うのが正解とは限りません。
グリーン奥にOBや池があるなら、
「もし普段より10ヤード飛んだらどうなるか?」
というところまで考えて番手を選びましょう。
夏ラフでは、ピンまでの距離だけでなく飛びすぎた場合の安全性も重要です。
深い夏ラフの場合は「残り距離」より「脱出できるクラブ」を選ぶ
ボールが芝の中へ深く沈んでいる場合、無理に残り距離を打とうとしないことが重要です。
残り150ヤードだから7番アイアン。
残り180ヤードだからUT。
残り距離を見て自分のクラブを選択する。
これはフェアウェイなら自然な考え方ですが、深い夏ラフでは危険です。
長いクラブほどロフトが少なく、深い芝からボールを浮かせにくくなるうえ、ヘッドが芝の抵抗を大きく受けることがあります。
そこで考えたいのが、
「何ヤード飛ばせるか」ではなく「何番なら確実に出せるか」
です。
ラフに沈んでいる場合、PWや9番アイアンで50〜80ヤード出してフェアウェイへ戻すだけでも構いません。
1打を取り返そうとして再び深いラフに入れるより、フェアウェイへ戻して次のショットを打ったほうが、最終的なスコアはまとまりやすくなります。
特に100切りを目指しているゴルファーにとって、「出すだけ」のショットは決して失敗ではありません。
「ラフだから力いっぱい振る」は逆効果になることも
芝が深いと、「芝に負けないように強く振らなければ」と思いがちです。
しかし、力任せのフルスイングはバランスを崩しやすく、コンタクトをさらに不安定にすることがあります。
重要なのは、無理に100%の力で振ることではなく、コンパクトでも途中で緩めず振り切ることです。
芝の抵抗が怖くなってインパクト直前で減速すると、クラブヘッドはさらに芝に負けます。
- 少し短く持つ。
- 振り幅を小さくする。
- 下半身を安定させる。
そして
- フォローまでしっかりクラブを動かす。
このほうが、夏ラフでは再現性の高いショットになりやすいでしょう。
夏芝のアプローチは「寄せる」より「まず乗せる」

夏場はグリーン周りのラフも強くなりやすいため、アプローチの難易度も上がります。
フェアウェイからなら簡単な20ヤードでも、ボールが深い芝に沈めば話は別です。
このとき初心者やアベレージゴルファーほど、
「なんとかピンの近くに落とそう」
として難しいショットを選びがちです。
- フェースを大きく開く。
- ボールを高く上げようとする。
- 手首を使ってヘッドを潜らせる。
こうした操作が増えるほど、ザックリやトップの可能性も高くなります。
ライが悪いときは、ピンに寄せることよりもグリーン上へボールを運ぶことを最優先にしましょう。
3メートルに寄らなくても、8メートルのパットを残せれば次のショットはパターです。
反対にラフからもう一度アプローチを打つことになれば、大叩きにつながる可能性があります。
夏芝では「番手選び」がスコアを大きく左右する
夏ラフ攻略は、スイング技術だけでなくクラブ選択の勝負でもあります。
同じ100ヤードでも、
- ボールが浮いている
- 半分沈んでいる
- 完全に沈んでいる
では選ぶクラブが変わります。
ボールが浮いていて芝の抵抗が少ないなら、通常に近いアイアンショットを打てる場合があります。
反対に深く沈んでいるなら、100ヤード残っていてもSWやPWで50ヤード出すという判断も必要です。
迷ったときは、
「このクラブを最後まで振り切れるか?」
と考えてみてください。
芝に負けそうだと感じたなら、一段階、二段階ロフトのあるクラブを選ぶほうが安全です。
夏芝で大叩きしないためのコースマネジメント
夏芝攻略は、ラフに入ってから始まるわけではありません。
一番簡単な夏ラフ対策は、深いラフに入れないことです。
たとえばティーショット。
フェアウェイが狭いホールでドライバーを振り切れば、成功したときは大きなアドバンテージになります。
しかし左右の夏ラフが非常に深いなら、FWやUTでフェアウェイを狙ったほうが、セカンドショットまで含めればスコアを作りやすい場合があります。
セカンドショットでも同じです。
ピンがグリーン右端にあり、右へ外すと深いラフ。
それならピンではなくグリーン中央を狙う。
夏芝では、ナイスショットを増やすこと以上に、難しい場所へ入れないことが大切です。
夏のグリーンは意外と遅くない
夏になると「芝が元気だからグリーンも遅い」と考える人もいます。
実際には、グリーンの速さは芝種、刈高、散水、天候、メンテナンス状況などによって変化するため、「夏=必ず遅い」とは言い切れません。
だからこそ、スタート前の練習グリーンが重要です。
1〜2メートルのショートパットだけではなく、5〜10メートル程度のパットも打ってみましょう。
確認したいのは、
「どの程度の振り幅で、どれくらい転がるか」
です。
その日のグリーンスピードを頭ではなく体で把握しておけば、ラウンド序盤から距離感を合わせやすくなります。
初心者・100切りを目指す人ほど「夏芝と戦わない」
夏ゴルフでスコアを崩す典型的なパターンがあります。
ティーショットが深いラフへ入る。
「ここからグリーンへ乗せればパーが取れる」と長いクラブを持つ。
芝に負けてまたラフ。
次は焦って無理をする。
気づけばダブルボギー、トリプルボギー。
夏芝では、最初の一打のミス以上に、その後の判断ミスでスコアを崩すことがあります。
深いラフへ入ったら、
「ここからどうやってパーを取るか」
ではなく、
「どうすればダブルボギー以上を打たずに済むか」
と考えるのも立派なコースマネジメントです。
フェアウェイへ出して、3打目をグリーンに乗せて2パット。
それならボギーです。
夏芝攻略とは、深いラフからスーパーショットを打つ技術ではありません。
打てない状況を正しく判断し、大きなミスを選ばない技術でもあるのです。
ラウンド前にできる夏芝対策
夏のゴルフでは、スタート前にその日の芝をできるだけ確認しておきましょう。
アプローチ練習場があるなら、可能であればラフからも数球打ってみます。
その日の芝が、
- クラブにどの程度絡むのか
- ボールがどの程度沈むのか
- 通常よりどのくらい飛ばなくなるのか
を知っているだけでも、ラウンド中の判断は変わります。
また、自分なりの「脱出用クラブ」を決めておくのもおすすめです。
「少し沈んだら9番」
「かなり深ければPWかSW」
など、自分の基準を作っておけば、実戦で迷いにくくなります。
シミュレーションゴルフで夏芝対策はできる?

インドアゴルフで、実際の夏ラフの芝抵抗を完全に再現することはできません。
ただし、夏ラフで必要になるショットの準備することはできます。
たとえば、
30ヤード
50ヤード
70ヤード
100ヤード
と距離を決めて、「グリーンを狙う」のではなく「安全な場所へ運ぶ」ショットを練習してみましょう。
また、クラブを少し短く持ち、コンパクトな振り幅でキャリーをそろえる練習も有効です。
GOLFZONのTWOVISION NXでは、ショートゲーム練習場で30〜200ヤードを10ヤード間隔で設定でき、対応するモーションプレートでは平地だけでなく、上り・下り・つま先上がり・つま先下がりなどのライを想定した練習もできます。
ここでの目的は夏ラフに入った後に必要になる距離とショットを、事前に自分のものにしておくこと。
これがインドアを夏芝攻略に活用するポイントです。
まとめ:夏芝攻略は「打ち方」より最初の判断が大切
夏芝攻略というと、「深いラフから上手に打つ方法」を覚えることだと思われがちです。
しかし、本当に大切なのはその前です。
まずボールが浮いているのか、沈んでいるのかを見る。
浮いていればフライヤーやダルマ落としを警戒する。
沈んでいれば、残り距離ではなく脱出できる番手を選ぶ。
グリーン周りのライが悪ければ、無理に寄せるのではなく、まずグリーンへ乗せる。
そして、そもそも深い夏ラフへ入れないように狙い場所を変える。
残り150ヤードだからといって、150ヤード打つ必要はありません。
深いラフから50ヤード出し、残り100ヤードをフェアウェイから打つほうが、結果的に少ない打数でホールアウトできることもあります。
夏芝と戦うのではなく、夏芝に合わせてゴルフを変える。
この考え方が、初心者から中級者まで共通する夏ゴルフ攻略の基本です。
そしてラウンド前には、インドアやシミュレーションゴルフを使って30・50・70ヤードといった「安全に運ぶ距離」を準備しておく。
夏芝を攻略するために必要なのは、特別なスーパーショットだけではありません。
芝を読むこと、無理をしないこと、そして次の一打を打ちやすい場所へボールを運ぶこと。
この3つを意識して、夏ならではのゴルフを楽しみましょう。
